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2007年9月10日 (月曜日)

映画「デス・プルーフ in グラインドハウス」(2007年、米)

        ★★★★☆

 「キル・ビル」のクエンティン・タランテイーノが

B級映画を模したカーアクションを撮った。

タランテイーノの映画は人によって評価が極端に異なるが、

この映画も然り。

原題は「Quentin Tarantino's Death Proof」。

「デス・プルーフ」というのは、スタントに使う「耐死仕様」の車だ。

 「グラインドハウス」は、昔日本にもあったB級映画を

2、3本上映する映画館のことである。

この映画はアメリカなどでは

ロバート・ロドリゲス監督の「プラネット・テラーin グラインドハウス」(2007年、米)

と合わせて、2本で1つの作品として上映されたが、

本邦では多分興行側の都合で、

別々に上映される。

※ここから先はストーリーに言及します※

 テキサス州の2つの女の子のグループが

殺人狂のスタントマンに車で執拗に攻撃されるという話。

 最初のグループは全員、

自動車事故にみせかけて殺されてしまうが、

後の女の子たちは殺されそうになるものの

猛反撃にでて、殺人狂をやっつける。

冒頭からしばらくは酒場のシーンが延々と続くが、

それがその後にある前半の山場を盛り上げる。

カート・ラッセルが変質者のスタントマンを

うまく演じていた。

 後半に出てくるスタントウーマン役のゾーイ・ベルは

本職のスタントだそうで、カーチェイスのシーンで体当たり演技を見せた。

 事故ではなく殺人事件だと疑う保安官や、

車を売る不気味な男のもとに残された

チアリーダー服の女の子が

その後どうなったか一切説明しないが、

それもB級らしさを醸し出していた。

 70年代っぽいコントラストのくっきりした映像や

フィルムの傷、音飛びなど細部にこだわるのも

「オタク」のタランテイーノの面目躍如だ。

 この映画、小奇麗な日比谷の「みゆき座」ではなく、

新宿3丁目の、今は亡き「新宿ローヤル劇場」

(「丸井ヤング館」になっている)で見たかった。

         ※

[監][製][脚][撮][出]クエンティン・タランティーノ
[出]カート・ラッセル、ゾーイ・ベル、 
ロザリオ・ドーソン、バネッサ・フェルリト、
ジョーダン・ラッド
[上映時間] 113分

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コメント

新宿ローヤル、懐かしいっスね~。池袋ならテアトルダイヤでしょうかねぇ。

投稿: 丹下段平 | 2007年9月18日 (火曜日) 00時23分

>丹下段平さま
 新宿ローヤルをご存知でしたか?
小さな映画館は絶滅してしまいましたね。
寂しいことです。

投稿: 富久亭 | 2007年9月18日 (火曜日) 07時21分

こんにちは。

>小奇麗な日比谷の「みゆき座」ではなく、
新宿3丁目の、今は亡き「新宿ローヤル劇場」

なるほど~、ごもっとも。
次のロドリゲス編、六本木で見ようと思っていたのですが、やめました。
さ、どこで見るかな?

投稿: ナンシー☆チロ | 2007年9月22日 (土曜日) 12時45分

>ナンシー☆チロさま
 結局、ロドリゲスの「プラネット・テラー」も
「みゆき座」で見てしまいました。
 トホホ・・・

投稿: 富久亭 | 2007年9月23日 (日曜日) 21時32分

はじめまして、海(かい)と申します。
「デス・プルーフ」はB級テイストにあふれ、とても楽しめました。
元々タランティーノファンだったので期待して行ったらそれ以上の
映画でした。久々にカート・ラッセルも見れたし。
また、お邪魔しますね。

投稿: | 2007年9月28日 (金曜日) 01時57分

>海さま
 コメントありがとうございました。
カート・ラッセルの怪演ぶり、
見事でしたね。

投稿: 富久亭 | 2007年9月28日 (金曜日) 07時18分

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