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2007年9月 6日 (木曜日)

本「金瓶梅 上」

 (徳間文庫、笑笑生・著、土屋英明・訳)

 16世紀から17世紀に書かれた中国の長編小説の新訳。

上、下巻に分かれている。 

「三国志演義」、「水滸伝」、「西遊記」と並ぶ中国の「四大奇書」の1冊だ。

「奇書」というのは「世に稀なほど卓越した書物」という意味である。

 言わずと知れたポルノグラフィーで、

6人の妻を持つ性豪のおっさん、西門慶がいろいろな女性と関係を持ち、

最後には放蕩がたたって死んでしまうというお話。

前書きによると性交場面が80回余りもでてくる。

 これまで、完訳本はなく、本書も抄訳だが、

「淫の部分は一字一句おろそかにせず、全部訳してある」のが特徴だ。

 上、下巻で100回の章からなり、

各回に「景陽岡で武松が虎を退治し潘金蓮が夫を嫌って媚を売る」

というように内容を要約したタイトルがついているのが面白い。  

 たかがポルノ小説が400年後の異国で

読み継がれているのも不思議だが、

前書きによると、本書の狙いは社会風刺にあるという。

奥深いものがあるのであろう。

 「纏足」など当時の習慣や社会風俗が描かれているのも勉強になる。

 中国人の名前は分かりにくいが、

巻末に主な登場人物と略歴がついているのが親切だ。  

 わしは上巻だけで断念してしまったが、

興味のある人は下巻も読んでほしい。  

 ちなみに、香港で映画化された作品には

ジャッキー・チェンが出演しているそうだ。

   (2007年7月15日、952円+税)  

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