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2007年10月 8日 (月曜日)

映画「パンズ・ラビリンス」(2006年、墨・西・米)

 ★★★★☆

 スペインの内戦下、

14歳の少女が、妖精に導かれ3つの試練に挑戦する物語。

ただし予定調和的な子供向けファンタジーではない

(拷問のシーンなど残酷な場面があり、「PG-12」指定だ)。

 原題は「El laberinto del fauno」、英題は「Pan's Labyrinth」。

「パン」はギリシャ神話の牧羊神。

 物語は、少女が母親とともに、

スペイン独裁政権軍の要塞に向かうところから始まる。

そこには母親の再婚相手である

冷酷無比な大尉が待っている。

大尉は村人やレジスタンスの兵士を

容赦なく殺していく。

 母親は大尉の子供を宿しており、

多感な少女は、そのことにやりきれなさを覚える。

 そうした中、妖精や牧羊神が現れる。

 少女は地下王国の王女だと牧羊神から知らされ、

王国に戻るには3つの試練を受けなければ

ならないと言い渡される。

 しかし、最後の試練は少女にとって

絶対拒否しなければならないものだった。

地下王国は現実から逃れたい少女の幻想か、

それとも実在するのか。

 果たして、少女は幸せになったのか、否か・・・

そうした余韻を持って映画は終わる。

 ラストに流れる音楽も印象的だ。

 実にいい映画だ。

世界各地の映画賞を多数

取っているのもうなずける。

今年本邦で公開された映画には

いい映画が多い。

   ※
[監][プ][脚]ギレルモ・デル・トロ
[プ]アルフォンソ・キュアロンほか
[出]セルジ・ロペス、マリベル・ベルドゥ、
  イバナ・バケロ、ダグ・ジョーンズ
[上映時間] 119分

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映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

こんばんは。またお邪魔してスミマセン。

私も観て参りました。
ラストは見解の別れるところだと思いましたが、私はあのラスト、現実ではないにせよ、少女に永久の幸せが訪れたと思いたいです。

本当にいい映画でしたね。私刑シーンには確かに目を覆いました・・・胸が苦しくなりました。でも、あの「痛み」をリアルに描いてこそ、少女の虚構へも逃避がより理解できたのかもしれませんね。

投稿: ぺろんぱ | 2007年10月 8日 (月曜日) 20時18分

>べろんば様

 観客に深く考えさせる、
余韻のあるいいラストだったと思います。

 自分を勇ましいと常々思い、
立派に軍人として死ぬことを誇りとして
息子に伝えたかった大尉の望みが、
あっさり否定されたことに、
人生の機微を感じました。

投稿: 富久亭 | 2007年10月 8日 (月曜日) 20時35分


シュールなファンタジーに仕上がって二本映画を見た感じw。

投稿: 大日如来 | 2007年10月12日 (金曜日) 06時17分

まだ観てないんですよねぇ。
来週観る予定なんですけど。楽しみです!

投稿: miyo | 2007年10月12日 (金曜日) 17時50分

>大日如来さま
 本当に上質な映画を2本見た気分ですね。

>miyoさま
 今年日本で公開されたハリウッド以外の洋画は秀作が多いです。楽しんでください。

投稿: 富久亭 | 2007年10月12日 (金曜日) 23時15分

こんばんは。
物語も映像も予想以上にすばらしいものでした。
宣伝からは美しいファンタジーものに見えますが、
それ以上に内容が深く驚きました。

投稿: ジョー | 2007年10月12日 (金曜日) 23時46分

>ジョー様
 深い映画ですね。スペイン映画はあまり見たことはないですが、
水準が高いのですね。

投稿: 富久亭 | 2007年10月13日 (土曜日) 17時17分

本当にいい作品でしたね。
5月に観たので生々しさを忘れてしましましたが、目を背ける場面が結構ありましたね。

投稿: ひとみ | 2007年10月14日 (日曜日) 01時16分

>ひとみ様
 ブログ拝見しました。
映画をたくさんご覧になって
いますね。
 今後もよろしくお願いします。

投稿: 富久亭 | 2007年10月14日 (日曜日) 09時54分

この暗い音色の「子守唄」がとても印象に残りました。
迷宮への導きのひとつですね。

投稿: kimion20002000 | 2007年10月15日 (月曜日) 02時53分

>kimion20002000様
 コメントありがとうございます。
おっしゃる通り、「子守唄」がとても印象的
でした。

投稿: 富久亭 | 2007年10月15日 (月曜日) 07時10分

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