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2009年3月 6日 (金曜日)

本「奇跡の脳」

   (ジル・ボルト テイラー著、竹内薫訳、新潮社)

 脳出血に見舞われた女性の闘病記である。

ただ普通の闘病記と違うのは、

この女性が脳解剖学者であったということ。

1996年、

37歳のある朝、

Jill は脳に突き刺さるような痛みを感じて目が覚める。

パニックになりながらも、

冷静に自分の左脳に起こった異変を分析、

脳出血だと悟る。

出血が進行して

認知能力が徐々に衰えていく状態が、

医者の側からでなく

患者の視点で

克明に記されていく。

リハビリの様子も闘病記にありがちな「根性もの」ではなく、

きわめて理知的だ。

「うまく回復するためには、

できないことではなく、

できることに注目するのが非常に大切」

8年間のリハビリの後 Jill は

脳の神秘についての

「新たな発見」に行きつく。

脳の可能性と神秘を描いた本だ。

 巻末の「脳についての解説」がコンパクトに

まとまっていてわかりやすい。

原題は「My Stroke of Insight 」。

   (1700円+税、2009年2月25日)

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コメント

富久亭さま

はじめまして。
サイエンスライターの竹内薫さんが今朝ラジオで「奇跡の脳」のことを話されていて興味を持ち、ウェブを見ていましたところ、富久亭さんのサイトを知りました。

左脳を損傷すると、そこがコントロールしている「時空の感覚」がなくなるそうですね。

やはり創造的な人は右脳が優位ということに納得できるような気がいたします。

脳の世界ってまだまだ未知の部分がたくさんあるのでしょうね。私は文系で科学にはもっぱら弱いのですが、このような話を聞くことはとてもおもしろいです。

また富久亭様の映画・音楽・本etc...の話題楽しみに拝見させていただきます。

投稿: nori | 2009年3月 8日 (日曜日) 10時45分

>nori様
 初めまして。コメントありがとうございました。

脳って本当に不思議ですね。
わずか1・5リットルの臓器で、
宇宙や世界のすべてのことを考えることができる
ということは、何と素晴らしいことでしょう。
年をとるにつれて脳細胞は確実に減少するけれども、
神経同士をつなぐネットワークは増やすことができる
という話には勇気づけられます。

 これからもよろしくお願いいたします。

投稿: 富久亭 | 2009年3月 8日 (日曜日) 20時40分

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