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2009年6月 6日 (土曜日)

本「東大入試 至高の国語『第二問』 」

 (竹内康浩、朝日選書846)

 受験参考書のようなタイトルだが、

さにあらず。

「死」と「生」をテーマにした本だ。

東大の現代国語の入試では、

何十年も死を主題とした文章が出題され続けている、

と著者はいう。

「人生の難問なんて、

死ぬこと以外、

他にいくつあるだろう」

金子みすゞの2つの詩

「積もった雪」「大漁」を読んだ感想を書け、

という問題が1985年に出題された。

「多くの弱い者たちに共感する「」「声無きものの声を聞く」などと

書くのが一見模範解答のようだが、

著者はそういう考え方を切って捨てる。

「雪や鰯に『同情』したとたん、目は曇ってくる。自分を『死の現場』から

離れた安全地帯に置いてしまう。苦しんでいる雪や鰯が、実は、

鏡に映った自分の姿だとは気付かなくなる」

からだ。

「私たちが金子みすゞの二つの詩を読むとは、

感情移入や擬人化や同情をすることではなく、

私たちに対する存在の罪という有罪宣告を、

あるいは命の借用書を受け取り、

これまで当たり前だったと思ってきた自分の姿を、

新たに見つめ直すこと」だ。

 (1200円+税、2008年8月25日)

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