カテゴリー「書籍・雑誌」の70件の記事

2008年5月16日 (金曜日)

サライ 6月5日号

 雑誌「サライ」6月5日号が

昨年12月に続き

「続々落語入門」と題して落語の特集をしている。

特集の目玉として、初の人間国宝になった五代目柳家小さんに焦点を当てた。

小さんを偲ぶ対談の中で、,桂小金治さんは

「上っ面でもって、面白いこと言って笑わせるのとわけが違う。

心の底から笑わせるんだよ。

すごい人がいるもんだと思いました

毒蝮三太夫さんは

腹が減ったらおにぎりがあって、

お茶があったら立ち食いでも平気だと、

そんな考えの持ち主でしたよ

小さん師匠の落語は、稽古だけでできるものじゃない

と振り返っている。

 孫の柳家花緑さんもインタビューで、

祖父は人の悪口を言わない、

自慢しない、

愚痴をこぼさない人でした

と小さんの思い出を語っている。

       Top_cover

 第2部の自宅で出張寄席を開く方法も興味深い。

出演料は、二ツ目で5万円程度、

真打は10万円程度だそうだ。

 

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2008年5月15日 (木曜日)

本「愛国経済 中国の全休化(グローバルゼーション)」

 (朝日選書824、吉岡桂子

はじめに

序章 日中を映して走る新幹線

1   ほとばしる赤いカネ

2   資源を求めて超える国境

3   共振する愛国経済

4   環境 共通の脅威

5   もだえる大国の小さな市民

終章 広がる接点、増す摩擦ーー隣人の葛藤

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 新聞社の中国特派員がまとめたルポルタージュ。

「世界の工場」として国際的に存在感を増してきた中国の

現状を多角的に報告した。

ところどころにある「旅日記」が面白い。

(1400円+税、2008年4月25日)

     

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2008年5月 9日 (金曜日)

本「柳家小三治の落語3」

 (小学館文庫、柳家小三治

 TBS「落語研究会」の口演から9席。

3巻シリーズの最終巻である。

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出だしを並べてみた。

鹿政談

 「ようこそ、お運びをくださいまして、ありがとうございます。えぇ、昔からよく『名物にうまいものなし』なんてぇことを言いますが

芝浜

 「ちょいとおまえさん。おまえさん、起きとくれ。ちょいと。起きとくれよ。ちょいと」

三軒長屋

 「えぇ、今日も大勢お運びをいただきまして、まことにありがとうございます。『九尺二間い過ぎたるものは、紅のついたる火吹き竹』なんてぇのがありまして

蛙茶番

 「えぇ、このごろは、我々噺家のほうも、ゴルフなんというものがはやりまして、『ゴルフやらないやつは、噺家じゃない』ぐらい、はやっちまった

死神

 「えぇ、ようこそお運びくださいまして、まことにありがとうございます。どうぞしばらくの間、おつき合いをいただきますが、えぇ、かなわぬときの神頼みなんてぇ言葉がありまして

御神酒徳利

 「えぇ、おおえいお集まりをいただきまして、まことにありがとうございます。よく『当たるも八卦、当たらぬも八卦』なんてぇこおを言いますが

厩火事

 「ようこそ、おいでくださいまして、まことにありがとうございます。ま、世の中というものは、いろいろあるものでございます。縁ということを言いますが

千両みかん

 「えぇ、けさの新聞を見ておりましたら、何でも子供というのは、欲しい物をみんな与えると、だめになっちゃうんですね、どうだめになったうのか、よくわかりませんが、とにかくだめになっちゃうんだそうです

小言幸兵衛

 「えぇ、本日もいっぱいおいでをいただきまして、まことにありがとうございます。今日は、かねてお知らせしてあるとおりの演目(ねた)でございまして

 (562円+税、2008年4月9日)

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2008年4月25日 (金曜日)

本「脳と気持ちの整理術 意欲・実行・解決力を高める」

NHK出版・生活人新書、築山節

はじめに

1 前向きな自分をつくる

  意欲を高めるための基本原則

  「やる気がでない」ときの対処法

  脳をリフレッシュさせる技術

  「脳のエネルギーの投資先」を明確にしよう

  まず「誰のために」を考えよう

2 思考の整理術ーー計画・実行力を高める

   「見えない敵」が脳を混乱させる

   「紀になっていることリスト」をつくろう

   時間的整理ーー仕事と「私」を多次元的に捉えよう

   空間的整理ーー仕事の効率に差をつける物の整理

   仕事を溜め込まないようにするコツ

3 記憶を強化する技術

  情報を覚えるためには努力が要る

  「脳の中の小さな机」を意識しよう

  記憶を引き出す手がかりをつくろう(キーワード化)  

  風景やイメージとして記憶しよう

4 アイデアを生み出す技術

  創造力を高める生き方、考え方

  「ひらめきの連鎖」を生み出そう

  脳を休めなければ、大きな思考はできない

  社会の「必要」に気づくために大切なこと

  考えるほど、問題が複雑化してしまうとき

5 気持ちの整理術

  脳を安定させる「感情のリスク・コントロール」

  解釈を変え、不快をやわらげる方法

  目標を持っている人はなぜ強いのか

あとがきに代えて

    ※

 脳神経外科医が「脳が冴える15の習慣」に続いて書いた本。

専門医として日々実感していることは

脳はやる気を失いやすいものだし、

見聞きした情報を忘れやすいものだし、

思考を混乱させやすいものだということだ

という。

そんな脳をうまくコントロールして、

活用するノウハウがいろいろ書いてある。

(700円+税、2008年4月10日)

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2008年4月18日 (金曜日)

本「無所属の時間で生きる」

  (新潮文庫、城山三郎

 「ふくれ上がった無所属の時間の中に、

為すこともなく置いておかれるのか、

無所属の時間でどう生き直すか、

どのように生を充実させるか、

その辺のところを、

いろいろ探ってみたい

 本書は「一冊の本」(1996年ー99年)の連載に

加筆したものだ。 

 「一日一快」

城山さんの造語だ。

 「一日に一つでも、爽快だ、

愉快だと思えることがあれば、

それで、『この日、この私は、生きた』と、

自ら慰めることができるのではないか

 「無所属の時間とは、

人間を人間としてよみがえらせ、

より大きく育て上げる

時間ということではないだろうか

(438円+税、2008年4月1日)

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2008年4月11日 (金曜日)

本「まぐれ 投資家はなぜ、運と実力を勘違いするのか」

ダイヤモンド社、ナシーム・ニコラス・タレブ・著、望月衛・訳

プロローグーー雲に浮かんだモスク

第1部 ソロンの戒め

1 そんなに金持ちなら頭が悪いのはどうしてだ?

2 奇妙な会計方法

3 歴史を数学的に考える

4 たまたま、ナンセンス、理系のインテリ

5 不適者生存の法則ーー進化は偶然にだまされるか?

6 歪みと非対称性

7 帰納の問題

第2部 タイプの前に座ったサル

8 あるいはとなりの億万長者でいっぱいの世界

9 卵を焼くより売り買いする方が簡単

10 敗者総取りの法則ーー日常の非線形性

11 偶然と脳ーー確率をわかるのに不自由

第3部 耳には蝋を

12 ギャンブラーのゲンかつぎと箱の中のハト

13 カルネアデス、ローマへきたるーー確率論と懐疑主義

14 バッカスがアントニウスを見捨てる

エピローグーーソロンの言うとおり

あとがきーーシャワーを浴びながら振り返る

                  41ilu2bkitvl__sl500_aa240_      

 例えば、

「自動車事故は家の近くで起こすことが多い」

という命題は正しいか。

「家の近くではつい油断してしまうからだ」

と納得してしまったら、

その人は確率の持つ錯覚にだまされていることになる。

「家の近くで事故が良く起きているのは、

単に家の近くで運転している時間が長いから」

に過ぎないかも知れない。

ウオールストリートで20年以上

トレーダーの経験がある著者が

「どうして人は

投資で儲かると自分の実力だと思い込み、

損をすると運が悪かったと思うのか?」

などという投資家心理を、

現在、主流になっている行動経済学や

脳科学、心理学などを駆使して、

分析した。

 めったに起きないが、

起きたらものごとに決定的な影響を与える事象、

ーー例えば1997年のアジア通貨危機ーーを

「黒い白鳥(black swan)」 と呼び、

「黒い白鳥」を無視して

計画を立ててはいけないことも

思い知らされた。

 文章にやや癖があるものの、

面白く読めた。

(2000円+税、2008年1月31日)

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2008年4月 5日 (土曜日)

本「妻との修復」

講談社現代新書1934、嵐山光三郎

1 修復の達人に訊く50カ条

2 妻という超獣がいる

3 秘密日記に要注意

4 妻をプロデュース

5 妻を蹴殺した首相

6 2人のメリー

7 妻への手紙

8 開高健の壮絶な夫婦喧嘩

9 「悪妻は夫を育てる」なんて大嘘である

10 肉欲と純愛

11 友人の妻にはご用心

12 妻という時限爆弾

13 寸止めの人妻

あとがき

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冒頭の

妻には、人事異動ができない

には笑った。もっともである。

こじれそうになった妻との関係を修復するための

tipsが箇条書きで書いてあるが、

なるほどと思うものもあれば、

これはどうかというものもある。

後半、文豪たちの妻にまつわる

エピソードがいろいろ出てきて、

これは面白い。

大文豪といえども苦労しているのだ、

妻には。

(720円+税、2008年3月20日)

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2008年4月 4日 (金曜日)

本「記憶と情動の脳科学 『忘れにくい記憶』の作られ方」

 (講談社ブルーバックス、ジェームズ・L・マッガウ、大石高生、久保田競・監訳

はじめに

訳者注

1 記憶の神秘

2 週刊と記憶

3 短期記憶と長期記憶

4 記憶を長持ちさせる

5 忘れにくい瞬間

6 歪曲されるがなくならない記憶

7 メモラビアーーまとめ

監訳者あとがき

参考図書

さくいん

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本書の冒頭にこんなエピソードがある。

中世、文字を持たない社会が

祭りや冠婚葬祭などの儀式を

後世にどうやって伝承したか。

まず「これは」と思う7歳ぐらいの

賢そうな子供を選び、

儀式を正確に観察するように命じる。

その後、その子供を川に投げ込んでしまうのである。

こうすると、記憶は鮮明に焼き付けられ

生涯忘れられないと考えられていたそうだ。

 急激な感情の動きである「情動」が

記憶の鮮明さに結びつくのはなぜか。

本書は、歴史に残るさまざまな実験を紹介しながら、

脳が記憶を作るプロセスを明らかにしている。

 著者は、記憶力向上は

必ずしも良いことではないと主張している。

長い時間のなかでは、取るに足りない

経験の多くは、

忘れてしまうべきなのです

 (980円+税、2006年4月20日)

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2008年3月30日 (日曜日)

本「老いて賢くなる脳」

NHK出版、エルコノン・ゴールドバーグ、藤井留美(訳)
はじめに
1 あなたの脳の一日
2 脳の四季
3 脳は老いてこそますます盛んになる
4 知恵は国境を越える
5 パターン・パワー
6 メモリーレーンの冒険
7 いつまでも消えない記憶
8 知恵を生みだすからくり
9 意思決定の最前線
10 未知のこと、旧知のことーー脳の右と左
11 脳の重心移動
12 プロザック号のマゼラン
13 夏の盛り
14 脳は使えば使うほど元気になる
15 パターンを増やすドリル
エピローグ 知恵というごほうび

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著者は、

旧ソ連出身の認知神経学者で、

ニューヨーク大学医学部の教授だ。

 「老いていく脳は、まず全体的に小さくなる。

重量と体積が、10年でおよそ2%減っていくのである

さらに、ニューロンどうしの接続が切れてまばらになり、

シナプスの密度も低くなる。

脳に流れ込む血液が少なくなるので、酸素も減ってくる

白質、灰白質はどちらも加齢の影響を受ける

 年をとることは 脳にとって良くないことばかりなのか。

だが、著者によると希望はあるようだ。

それは、

頭脳を酷使して、知的活動を精力的に

行ってきた人は、脳が『頑丈なよろい』で

武装しているようなもので、

神経の衰退を寄せつけない

「(よろいは)老人になったら自然に身につくような

ものではない。

若いときにいろいろなことを経験し、

問題に直面するたびに頭を使って乗り越えてきた人、

積極的に知力を鍛えてきた人だけに

与えられるごほうびである

頭を使うことが、

脳を痴呆から守ってくれる可能性があるのだ。

希望が沸いてきた。

 興味深かったのは

左脳は、認知活動によって強化されるため、

(右脳より)老化の影響を受けにくい

ということだ。

(2000円+税、2006年10月25日)

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2008年3月19日 (水曜日)

本「使ってみたい武士の日本語」

 草思社、野火迅

1 武士の決まり文句

2 春夏秋冬が薫る言葉

3 武家社会の言葉ー切腹という「しきたり」

4 武家社会の言葉ー敵討ちという「義務」

5 剣術の醍醐味を伝える言葉

6 行動・しぐさを表す言葉

7 人物を評する言葉

8 酒と色を語る言葉

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卒爾ながら

この本を読んで、

武士の言葉を使ってみたくなったでござる。

「何をちょこざいな。やくたいもないことを。肩腹痛いわ」などといわず、

「それは重畳」と言ってください。

(言葉の使い方が間違っていたら

平にお許しくだされ)

      ※

大儀である (ご苦労さん)

罷り越す (突然失礼いたしします)

やくたいもない (役にも立たない)

ちょこざいなり! (なまいきな!)

ぜひもない (やむをえない)

慮外なことを (思いもかけないことを)

曲げて (何が何でも)

一つまいろう (まずは一杯)

すごされよ (パーッといきましょう)

手もと不如意 (ちょっと当座の持ち合わせが・・・)

片腹痛い (はたで観ていても苦々しい)

異なこと (また妙なことを)

これはしたり (これは驚いた)

卒爾ながら (突然のことで失礼ですが)

それは重畳 (大変結構なことだ)

(1365円、2007年9月28日)

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2008年3月18日 (火曜日)

本「キューポラのある街」

早船ちよ著、けやき書房

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 「キューポラ」というのは、

 鉄を溶かし鋳物をつくるための溶解炉のことだ。

 物語の舞台となる埼玉県川口市には、

 かつて鋳物の町工場がたくさんあった。

 時は1950年代後半。

 戦後の混乱を何とかしのぎ、

 高度成長時代に向けた助走を始めた、

 そんな時代である。

 今でこそ超高層マンションが林立する川口市だが、

その当時は時代から半歩遅れた下町色の濃い地域だった。

この物語は街に何百人もいたであろう

底辺の職人一家の日常を描いている。

父親辰五郎は「俺あ根っからの炭炊きだ」

という頑固な昔かたぎの職人で、

母親のトミは「とうちやんはちっともアテになりゃしない」と

酒飲みの夫に愚痴をこぼしながらも、

一家の生活をやりくりしている。

中学3年生の長女ジュンは聡明な女の子で、

高校へ進学して良い会社に就職し、

父母に楽をさせたいと思っている。

<ひねくれ者のジロー>とあだ名される弟のタカユキは、

不良気はあるが、

鳩を育てている心優しい小学5年生だ。

物語はジュンの心と体の成長を軸に展開する。

その間、一家の生活に様々な事件――おばの出産、

鳩をめぐる不良とのトラブル、

父親の失業、――が起こるが、

各人各様のやり方で解決する。

特にジュンは進学か就職か悩みに悩むが、

最後に強い決意で進路を選ぶ。

半世紀前、市井の人々の暮らしは、

こんなだったのだ。

生活水準は激変したものの、

姉弟の考え方や行動には、

時代を超えて共感を覚える。

(2100円、2006年3月)

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2008年3月15日 (土曜日)

本「ウェブ時代 5つの定理 この言葉が未来を切り開く!」

 文芸春秋、梅田望夫

まえがき――私の勉強法第1定理 アントレナーシップ

第2定理 チーム力

第3定理 技術者の眼

第4定理 グーグリネス

第5定理 大人の流儀

あとがき――私の最終定理

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 「ウェブ進化論」の著者でシリコンバレーで

経営コンサルタントをしている

梅田望夫さんの近刊。 

アメリカにやってきたばかりの私は、

『ある種の人々』が英語で発する切れ味の良い言葉を読み、

その言葉の背景にある思考や発想に寄り添って深く考えることで、

それができるのだ、という発見をしました

梅田さんがそのような思いで集めた

スティーブン・ジョブズやエリック・シュミットら

最先端のビジョナリーの言葉を読んでいると、

変化の本質を見極める目が養われてくる気がする。

若い人に読んでもらいたい本だ。

(1300円+税、2008年3月1日)

 

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2008年3月14日 (金曜日)

本「パラダイス鎖国 忘れられた大国・日本」

アスキー新書54、海部美知

第1章 「」の衝撃

 I 失われゆく「海外」の輝き

 II 「HEROES/ヒーローズ」に見る日本人

 III パラダイス鎖国・産業編

第2章 閉じていく日本

 I 輸出は「悪」か?

 II 閉じていく日本のカタチ

 III パラダイス鎖国という現実

第3章 日本の選択肢

 I 日本の選択肢

 II 「豊かさ」の戦略

 III アメリカに何を学ぶか

 IV 多様性の国を目指して

第4章 日本人と「パラダイス鎖国」

 I モーレツ社員でもなく、引きこもりでもなく

 II 雇用慣行が日本人を変える

 III 「脱・鎖国」の日本人

解説:梅田望夫

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 パラダイス鎖国とはなにか。

「日本が豊かで、そこそこ市場が大きい」ため、

企業の海外活動の縮小が起こっていることだという。

例として、携帯電話の端末が挙げられる。

「そこそこ大きい」国内市場を勝ち抜くために、

人も資金も国内に投入し、

せっかくリードしていた海外市場も失ってしまった。

ようするに「内弁慶ビジネス」のことである。

 このような状況から脱却するにはどうしたらよいか。

国を挙げて、決まりきった『有望産業』に

傾斜的に資源をつぎ込む必要はない。

その『規模』のメリットを、

異質なものや対立するものまでも含め、

多様なものが共存するための

広い場所として利用するのである

 新しい種類のビジネス「内なる黒船」を

どれだけ育てていけるかが、

「開国」できるかどうかの分かれ目だろう。

(760円、2008年3月25日)

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2008年3月 7日 (金曜日)

本「生き物を飼うということ クワガタムシからニシキヘビまで」

ちくま文庫、木村義志

鳩山邦夫氏が「友人の友人がアルカイダ」と発言して物議をかもした時、

世間には「蝶のコレクターなら常識外れの発言もしょうがない」

という雰囲気があった。

この本の著者は、鳩山氏よりもディープな生物採集・飼育マニアだ。

 物心がついたころから昆虫、犬猫は言うに及ばず、

魚類、爬虫類、果ては「廃油ボール」に付着した生物まで、

そんなものを飼ってどこが面白いのか、

というものも飼育してきたのである。

しかも、普通の子どもは「生き物遊びを卒業して大人になっていく」が、

著者はそれを書くことを仕事にして現在に至っているのだ。

 常識はずれの人が書いたオタク本と一蹴したくもなるが、

一読してみると、