カテゴリー「落語」の17件の記事

2008年5月16日 (金曜日)

サライ 6月5日号

 雑誌「サライ」6月5日号が

昨年12月に続き

「続々落語入門」と題して落語の特集をしている。

特集の目玉として、初の人間国宝になった五代目柳家小さんに焦点を当てた。

小さんを偲ぶ対談の中で、,桂小金治さんは

「上っ面でもって、面白いこと言って笑わせるのとわけが違う。

心の底から笑わせるんだよ。

すごい人がいるもんだと思いました

毒蝮三太夫さんは

腹が減ったらおにぎりがあって、

お茶があったら立ち食いでも平気だと、

そんな考えの持ち主でしたよ

小さん師匠の落語は、稽古だけでできるものじゃない

と振り返っている。

 孫の柳家花緑さんもインタビューで、

祖父は人の悪口を言わない、

自慢しない、

愚痴をこぼさない人でした

と小さんの思い出を語っている。

       Top_cover

 第2部の自宅で出張寄席を開く方法も興味深い。

出演料は、二ツ目で5万円程度、

真打は10万円程度だそうだ。

 

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2008年5月 9日 (金曜日)

本「柳家小三治の落語3」

 (小学館文庫、柳家小三治

 TBS「落語研究会」の口演から9席。

3巻シリーズの最終巻である。

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出だしを並べてみた。

鹿政談

 「ようこそ、お運びをくださいまして、ありがとうございます。えぇ、昔からよく『名物にうまいものなし』なんてぇことを言いますが

芝浜

 「ちょいとおまえさん。おまえさん、起きとくれ。ちょいと。起きとくれよ。ちょいと」

三軒長屋

 「えぇ、今日も大勢お運びをいただきまして、まことにありがとうございます。『九尺二間い過ぎたるものは、紅のついたる火吹き竹』なんてぇのがありまして

蛙茶番

 「えぇ、このごろは、我々噺家のほうも、ゴルフなんというものがはやりまして、『ゴルフやらないやつは、噺家じゃない』ぐらい、はやっちまった

死神

 「えぇ、ようこそお運びくださいまして、まことにありがとうございます。どうぞしばらくの間、おつき合いをいただきますが、えぇ、かなわぬときの神頼みなんてぇ言葉がありまして

御神酒徳利

 「えぇ、おおえいお集まりをいただきまして、まことにありがとうございます。よく『当たるも八卦、当たらぬも八卦』なんてぇこおを言いますが

厩火事

 「ようこそ、おいでくださいまして、まことにありがとうございます。ま、世の中というものは、いろいろあるものでございます。縁ということを言いますが

千両みかん

 「えぇ、けさの新聞を見ておりましたら、何でも子供というのは、欲しい物をみんな与えると、だめになっちゃうんですね、どうだめになったうのか、よくわかりませんが、とにかくだめになっちゃうんだそうです

小言幸兵衛

 「えぇ、本日もいっぱいおいでをいただきまして、まことにありがとうございます。今日は、かねてお知らせしてあるとおりの演目(ねた)でございまして

 (562円+税、2008年4月9日)

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2008年5月 6日 (火曜日)

向日葵が咲いた日

 女流講釈師の神田ひまわりさんが

真打に昇進し、

亭号も神田改め日向ひまわりとなった。

新宿3丁目の末広亭で行われている、

ひまわりさんら「落語芸術協会」の3人の真打披露興行を

昨日観に行った。

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 ひまわりさんと知り合ったのは、

四、五年前、ある人のお祝いの会でだった。

六本木のカラオケ屋での二次会にひまわりさんも来ていた。

テーブルを並べて即席の舞台を作り、

一席披露してくれた。

まだ20代だったと思う。

その後、武蔵境で行われた独演会に

一度行った覚えがある。

 昨日の末広亭での「新真打口上」では、

7人並んだ真中に座り、

病気療養中の師匠代わりの

三遊亭小遊三師匠の口上を

厳粛な面持ちで聞いていた。

広島県から上京したひまわりさんは、

94年9月に先代神田山陽に入門、

98年10月二ツ目に昇進、

師匠没後は柳亭痴楽門下へ入った。

昨日は夜の部トリを

黒の紋付袴姿で凛々しく務めたひまわりさん、

演目は偶然六本木の夜に聞いたのと同じ

「五貫裁き」だった。

「大岡裁き」ものの噺だ。

陽気で楽しい舞台で、

客もよく笑っていた。

これからも名人上手と呼ばれるようになるよう

精進してほしい。

頑張れ日向ひまわり!

 

 ひまわりさんと同時に真打になった

三遊亭遊馬さん、

錦之輔改め古今亭今輔さん

の2人の落語家も実力派だ。

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2008年4月16日 (水曜日)

「ラジオ名人寄席」打ち切りの顛末

NHKラジオ第1で毎週日曜夕に放送していた

「ラジオ名人寄席」が3月で予告なく終わり、

4月からほぼ同内容でタイトルだけ変えたような番組

「お楽しみ演芸特選」が唐突に

始まった事に違和感を覚えていたが、

16日付けの「読売新聞」番組欄のコラム「モニター」を読んで

合点がいった。

  「ラジオ名人寄席」で2月、

TBSの音源を無許可で放送するという

不祥事があったのだ。

音源は、司会の玉置宏さんの所有で、

TBSの音源とは知らなかったという。

玉置さんは、責任をとる形で

番組を降板したのだろう。

玉置さんの名調子で始まる番組を

楽しみにしていただけに、

なんとも残念である。

コラムは

この一件を教訓に、

各局でスムーズに音源を貸し借り

できる環境作りを進めてほしいと切に願う

と書いている。

同感である。

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2008年3月12日 (水曜日)

中央公論4月号の特集<落語の「通」になりたい>

  中央公論の4月号が落語の特集を組んでいる。

落語評論家の京須偕充さんは

「名人不在の落語界に未来はあるか」の中で、

現在の落語界に名人はただの一人も

いないと断言する。

近い将来に名人が現れる可能性もないと

予言しておく

といっている。

 だがそれは悲観論ではなく、

落語発展の新たなカギを

名人不在に期待しているからだという。

古今亭志ん生の孫で金原亭馬生の娘、

池波志乃さんのエッセイ

「落語家の食卓」は、

名人の家庭の暮らしぶりがわかって貴重だ。

 ドイツ文学者の池内紀さんの

「吉原いきつもどりつ」も楽しい読み物だ。

 「『明烏』は桂文楽でたのしみ、

『付き馬』は古今亭志ん生で親しんだ

なるほど。

 落語評論家、長井好弘さんの「CD&DVD特選30」はためになる。

柳家喬太郎さんはインタビュー「三遊亭園朝だって新作落語家なんですよ」で、

「『新作のどこが悪いんだ、このやろう』

という気持ちもある反面、『古典落語はさ、もう終わりだよね』

というのにも抵抗があるんです

と語っている。

 落語とは関係ないが、

特集「いま隣にある貧困」の

佐藤優さんと雨宮処凛さんの対談で

難民化する若者、日雇い派遣の闇など、

日本の深刻な状況が怖いほどよくわかった。

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2008年2月24日 (日曜日)

志ら乃の落語

 春一番が吹いた昨日、

新宿で半年振りに

立川志ら乃さんの独演会を聞いた。

志らく師匠の弟子で、

「二つ目」ながら並の「真打ち」以上の実力派。

独演会も精力的に開いている。

 この独演会は、制限時間90分、

客がリストの中から演目を決めるという独特のもので、

以前は50席のうちから客が5つ選んでいた。

 今回から、1席ごとに候補のネタが2、3あり、

合計3つの噺を選ぶ方式に変更したようだ。

 くじで選ばれた客がリクエストしたのは

「鬼瓦」

「だくだく」

「木乃伊取り」

の3席。

「鬼瓦」は志ら乃さんのオリジナルで、

小話を膨らませた話。

おちは軽いが、噺はブラックユーモアが効き、

面白かった。

 以前この噺を高座にかけたところ、

客から「6代目小勝さんの新作に似ている」

という指摘があったそうだ。

 電車がストップするほどの強風で、

会場のビルもミシミシ大きな音を立てていたが、

志ら乃さんは、

「まだ屋根があるだけましですよ。

祭りに呼ばれた時は、

雨の中強行して、

係員が傘をさしてくれたのはいいが、

座布団がびしょびしょで、

あたしが球根だったら

根っこが生えている」

と笑いをとっていた。

 

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2008年1月19日 (土曜日)

本「志ん生全席落語事典―CD&DVD691」

  (大和書房、保田武弘

       Sinsyo

 こんな本を待望していた。

何しろ志ん生のCDやDVDは膨大に出ているのだ。

 ややこしいことに、

十八番の『火焔太鼓』は、CDが五十一種類、DVDが二種類出ているが、

これらに使用されている音源は十種類である。『大山詣り』は、十九種類の

CDが発売されたが、全部同じ音

という状態だ。

 本書は、CD、DVDなど691枚の151演目を整理し、

あらすじ、解説をつけた。

 巻末の総覧も充実。

エエ、人間というものは、性分もいろいろでございますな・・・

などと「しゃべり出し」が付いているのが、また泣かせる。

 著者は読売新聞の元編集委員。

志ん生の落語が、いつまでも愛好されているのは、

単に面白いだけではなく、

そこには時代を超越した、

人間の生きざまが描かれているからだと思う

という言葉に同感。

労作だ。

(2300円+税、2008年1月25日)

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2008年1月14日 (月曜日)

本「落語家論」

ちくま文庫、柳家小三治

     ※

文庫版を手にとってくだすったみなさんへ

紅顔の噺家諸君!

ある噺家の構造

あとがき

解説 小沢昭一

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 小三治師匠が、「民族芸能を守る会」の会報に連載したエッセーをまとめた。

大部分が、後輩の噺家に向けて書かれている。

 「セリフは教わったまんまだっていい。ただし、セリフはたとえそのまんまでも、

口調や感情は自分のものでなくては絶対にいけない。絶対にだ」(会話はココロ)

 「君は十年先二十年先にどう受けるようになるかの土地を耕し、

種を蒔いておくことの毎日を過ごしているだろうか。

いいえそのうちにじゃない、

入門して弟子になったその日から始まっているんだ」(誰も助けてくれない)

 「ちなみにオレは自信なんかカケラもない。

劣等感と強迫観念の固まりだよ」(〝熱い〟噺家)

 頑固、気難しいといわれる師匠の

自分に厳しい芸に対する考え方を垣間見た。

 塩に対するこだわりなど食にこだわる姿も興味深い。

 

(724円+税、2007年12月10日)

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2008年1月13日 (日曜日)

末広亭で初笑

 新宿3丁目の末広亭の「正月二之席」へ行った。

末広亭のような定席はひと月を

上席、中席、下席の3期間に分けて興行を行うが、

「正月二之席」は新年の顔見世的な要素が強い。

毎年実力派が大勢出演するので、

わしも見に行くようにしている。

昼の部の終盤から最後まで6時間半たっぷり堪能した。

 色物では、大神楽の柳貴家小雪が若くてかわいい。

こんな女の子が、傘の上で枡を回すのである。

しかも、いつもより多く。

海老一染之介・染太郎の時代とは隔世の感がある。

実力派の雲助は「子ほめ」、花緑は「厄祓い」、

金馬は「禁酒番屋」で楽しませてくれた。

円歌は今年79歳になるそうでおなじみ「中沢家の人々」、

直前に出た小円歌の三味線漫談、かっぽれも

正月らしく華やいだ雰囲気だ。

川柳の軍歌&ジャズ漫談、志ん駒も自衛隊漫談も

毎年恒例だが楽しませてくれた。

 暮れの「紀伊国屋寄席」に続いてのさん喬、

まくらにも時間を取ったうえ、「左甚五郎」を短縮版で聞かせてくれた。

 雨の中、立ち見、二回席も大入りの盛況はトリのこの人がお目当て、

小三治の「粗忽長屋」で初笑を締めくくった。

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  ◎昼の部
 (略)
落 語 五街道雲助
落 語 柳家花緑
俗 曲 三遊亭小円歌
主 任 三遊亭円歌

◎夜の部
前 座 柳家緑君
落 語 柳亭こみち
落 語 柳亭燕路
落 語 三遊亭白鳥
奇 術 花島世津子
落 語 入船亭扇橋
落 語 古今亭志ん五
太神楽 柳貴家小雪
落 語 柳家はん治
落 語 三遊亭金馬
漫 才 昭和のいる・こいる 
落 語 川柳川柳
落 語 金原亭伯楽
 
- お 仲 入 り -

寿獅子 太神楽社中
落 語 春風亭一朝
落 語 柳家さん喬 
落 語 古今亭志ん駒 
紙切り 林家正楽 
主 任 柳家小三治

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2007年12月31日 (月曜日)

第516回紀伊国屋寄席

  2007年の「笑い納め」である。






































家 

林家彦丸

 若手のやさ男だが、色気のある「紙入れ」だった。

三遊亭萬窓

 まくらは落語好きのタクシーの運転手の話。「匙かげん」は大岡裁き物で、面白かった。

柳家小さん

 小さんを襲名してから初めて見た。まくらも面白かったし、「味噌蔵」冬の話で楽しめた。

ニューマリオネット

 わしが小学生の時からテレビジョンで見ていたが、「あやつり人形」歴63年になるそうだ。「花笠音頭&秋田音頭」、「闘牛士」、アンコールの「会津節」を夫婦で鮮やかに演じた。人形は手作りだそう。

柳家さん喬

 実直だが貧乏暮らしの武士と裕福な町人の友情を描いた「柳田格之進」。番頭が格之進に金を盗んだのではないかと詰問するところなど熱演だった。実力派の真髄を見た。年の終りに良い話が聞けた。

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2007年12月14日 (金曜日)

本「柳家小三治の落語 1」

     Photo
        ※
  前口上 文庫化にあたって
  花見の仇討ち
  もう半分
  宿屋の富
  大山参り
  三年目
  堪忍袋
  船徳
  不動坊火焔
  演目解説 京須偕充
       ※
 小三治師匠のDVD全集の
口演を記録した本。
1983年から1999年まで
TBS「落語研究会」で演じた全25席を
上中下の3巻に収めるという。
上巻は8席を収録した。
 小三治師匠は「前口上」で、
 「この本に載っている口演は、
あんなやり方もある、
こんなやり方もある、
と私自身いろいろ変化しながら、
ある時たどり着いた一つのかたち、
その時こういう姿で演ったという
一つの記録に過ぎない。
けっして私の金字塔ではないのです」
と述べている。
 名人上手といわれる人でも、
あるいは名人上手だから、
絶えず試行錯誤して
芸を磨きあげているのだろう。 
そうした苦労をのあとを微塵も見せない
師匠の落語は、
本で読んでも素晴らしい。
 
(534円+税、12月11日)

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2007年11月16日 (金曜日)

サライ 12月6日号

 小学館の雑誌「サライ」12月6日号の特集

「続 落語入門」が面白い。

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 「円朝を継いだ昭和の名人」と題して

三遊亭円生、林家正蔵(8代目)、桂三木助、

古今亭今輔、古今亭志ん朝

を取り上げている。

「お婆さん落語」で有名な今輔の写真を初めて見た。

柔和な声から想像していたより、

厳しい顔をしている。

 番外編は、

このほど「DVD全集」を発売した

柳家小三治師匠のインタビュー。

「落語に聴き方なんてありません。素直に聴いて、

笑ってもらえばいい。私のお客様は、全部

素人さんでいいんです。正直にいうと私は、

いわゆる“落語通”は相手にしていません」

という言葉が、小三治師匠らしくていい。

 小三治師匠の「千早振る」と「うどん屋」、

三遊亭円窓師匠の「寿限無」のCDが付いて

750円はお得だ。

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2007年10月 9日 (火曜日)

木久扇&木久蔵のW襲名

 林家きくおが「二つ目」から「真打ち」に

昇進するのに伴い、

木久蔵が息子に名前を譲り、

自らは公募して木久扇となった。

 その落語界初の「W襲名」披露目が

新宿・末広亭で10月上旬行われている。

披露興行は浅草演芸ホールに続き2か所目、

40日間のうち17日目である。

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 日曜日、午後3時過ぎに末広亭に到着すると

午後5時からの開演を前に、

長蛇の列だ。

1階の椅子席は前売りですでに売り切れ、

当日席は1、2階の桟敷席である。

 披露目は「仲入り」後の夜7時から始まった。

舞台に上がったのは下手から、

司会の春風亭勢朝、春風亭小朝、

主役の林家木久蔵、林家木久扇、

橘家円蔵、鈴々舎馬風の6人である。

 木久扇、木久蔵とも神妙な顔つきだ。

小朝、円蔵、馬風が口上を述べる。

「木久蔵は芸はまだまだだが、誰からも好かれる人柄で、

将来に期待がもてる」という趣旨のことを

3人が次々に言う。

そして馬風の3本締めで、襲名を祝う。

 噺の方は、木久扇が、師匠林家正蔵(8代目)の思い出話。爆笑である。

トリを務めた木久蔵は「火焔太鼓」。随所に工夫したギャグを入れ、

好感の持てる話しぶりだった。 

 がんばれ、木久蔵。

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2007年9月21日 (金曜日)

第513回紀伊国屋寄席

臆病源兵衛     柳家  さん弥

蜀山人     春風亭 栄枝

さんま芝居   三遊亭  金馬

     《仲入り》

高田馬場    古今亭志ん輔

木乃伊取り   三遊亭  円窓

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        ※

柳家さん弥  

 飄々と「臆病源兵衛」を演じた。この噺は初めて聞くが、

題名の通り主人公の臆病ぶりが大げさに描かれている。

春風亭栄枝

 太田蜀山人の評伝を狂歌を交えて演じる「蜀山人」。

これも初めてだ。

     

三遊亭金馬  

 秋らしく「さんま芝居」。田舎の芝居小屋の雰囲気が

楽しく、ほのぼのとした。秋刀魚を焼いている煙が

立ち上ってくるかのようだった。秋刀魚が食べたくなった。

膝を痛めたそうで、

釈台とクッションを使っていたが、

大事でなければよいが。

古今亭志ん輔  

 名調子の「高田馬場」。蝦蟇の油売りの口上が見事。

敵討ち見物で高田馬場に

集まった群衆の様子が面白かった。

    

三遊亭円窓   

 師匠の三遊亭円生の想い出話がまくら。

普段しゃれを言わない円生が、

東北地方に行く列車の中で、

「寒くなったでゲスな。どおりで郡山の駅だ」

と言って、弟子が反応に苦慮したという逸話が良かった。

「木乃伊取り」は、それぞれの人物の描きわけ、

中でも 飯盛りの権三がだんだん酔っ払っていく様が、

見事だった。

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2007年8月22日 (水曜日)

第512回紀伊国屋寄席

  第512回紀伊国屋寄席

 洒落番頭          三遊亭窓輝

 お七             柳家 蝠丸

 八五郎出世         三遊亭歌司

           <仲入り>

 たがや            林家 たい平

 牡丹灯籠 関口屋の強請 五街道雲助

           ※

三遊亭窓輝

 三遊亭円窓師匠の弟子。「洒落番頭」は、ひょうひょうとして、とぼけた感じが面白い。

 柳家蝠丸

「お七」は、師匠の桂文治(10代目)から教わったという、今ではあまり高座にかからない珍しい話。落ちが2つある。文治曰く「くだらない噺だ」。ははは。弟子だけに、文治の声色をまねが達者。

 三遊亭歌司

 ベテランだけに、噺に味があった。「八五郎出世」で酔っ払った八五郎と殿様のやりとりがうまい。          

 林家たい平

 夏の定番「たがや」をたい平流にアレンジ。たがやが侍の首をはねず、胴上げされるという落ちにかえていた。「笑点」でよくやっている、花火の音まねを初めて生で観た。ところどころに小話を入れる(例・侍の家来の「中元」を説明しようとすると、いつの間にか林家一門のお中元のしきたりの話になる)のもたい平流。ビッグカメラで雨宿りをしていたピアスの男が「飛ぶ鳥を落とす勢いの雨だな」とつぶやいたというエピソードが印象に残った。爆笑の連続。

 五街道雲助

 桂歌丸師匠と並ぶ怪談の第一人者。5月から「紀伊国屋寄席」でやってきた4回連続口演の最終回だ。怪談「牡丹灯籠」は「関口屋の強請」の後もまだ続き、これで噺が終わるわけではない。抑揚を抑えた話しぶりが、おどろおどろしさをかもし出していた。円熟の妙技。 

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2007年8月 8日 (水曜日)

桂歌丸と「真景累ケ淵」

 桂歌丸師匠といえば、
日本テレビ放送網の番組「笑点」の司会者のイメージが強いが、
現在、落語界で怪談落語の第一人者でもある。

 その歌丸師匠が、
三遊亭円朝作の怪談「真景累ケ淵」を口演するというので、
紀伊国屋サザンシアターに行った。

 「真景累ケ淵」は昨日、拙ウェブログに書いた
松竹映画「怪談」(2007年)の原作だ。 
 映画では、長い話を器用に短縮していたが、
本来は、寄席で15日かけてやっていた連続長編で、
登場人物も多く、ストーリーも複雑である。

 この日、歌丸師匠が演じたのは冒頭の
「深見新五郎」。
 殺人など凄惨な場面の多い話ながら、
ところどころにギャグを入れ、
緊張と緩和のバランスのとれた
実に巧みな演出だった。

 歌丸師匠は、8月11日からの
国立演芸場「中席」でも
円朝作「怪談乳房榎」を高座にかけるといい、
意欲満々だ。

 しかし、70歳という年齢的なものを考えると、
毎夏、歌丸師匠の怪談を聞くのは
難しいだろう。
 師の古今亭今輔(5代目)に怪談を教わったという
歌丸師匠の跡を継ぐ
噺家は育っているのだろうか。

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2007年7月 9日 (月曜日)

立川志ら乃

 落語家の立川志ら乃さんの

独演会に行った。 

 立川志らく師匠に入門し10年目の

「二つ目」で、11月に「真打ち」を目指すという。

 独演会の方法が変わっていて、

30ある演目のリストから

観客に5席を選んでもらい、

演じるというやり方だ。

 その場にならなければ

演目が決まらないというのは、

よほど自信がないとできない。

 時間は会場の都合で

90分強に限られているので、

1席15分に納めなければならない。

「大工調べ」のような長い話も、

前座話も15分だ。

 当日選ばれたのは、

「粗忽の釘」

「親子酒」

「八五郎出世」

「風呂敷」

「小言幸兵衛」

の5席。

マイクを使わず地声での熱演で、

中入りを挟んで終わった後は

汗だくだ